あれから四年。今回は杉並区の区制施行90周年を記念して、特別展『杉並激動の昭和戦前史展』が開催されています。内容は杉並ゆかりの三人にまつわる歴史展示です。
「2.26事件と渡邉錠太郎」「荻外荘と近衞文麿」「愛新覚羅溥傑と嵯峨浩」に関連する資料の展示を通して、杉並区の激動の昭和戦前史を辿ります。
満州国皇帝溥儀の実弟溥傑に嫁ぐことが決まった侯爵家令嬢嵯峨浩。当時、祖父に当たる嵯峨公勝侯爵は杉並区大宮に邸宅(現郷土博物館敷地を含む)を持っていました。ここから、浩は結婚式場へ向かいました。
おすべらかしに紅色の袿(うちぎ)、緋(ひ)の袴を着けた嵯峨浩を乗せた車列は、九段会館まで14キロの道のりをゆっくりと進み、沿道には“皇弟妃”となる彼女のパレードを一目見ようと、人々が押し寄せ日満の小旗が波打ちました―。しかし、満州に渡った彼女を待っていた現実は予想だにしない厳しいものでした……。


杉並区立郷土博物館提供
前回の展覧会で初公開され話題となった書簡、突然の政略結婚への真情を吐露する手紙の数々が展示されています。どれも読みごたえのある内容です。
詳しくは
区制施行90周年記念特別展「杉並激動の昭和戦前史展」(郷土博物館)|杉並区公式ホームページ (city.suginami.tokyo.jp)
会 期
2022年9月17日(金)〜2022年10月30日(日)
会 場
杉並区立郷土博物館