2017年05月14日

『婦人公論』(5月9日発売・5月23日号)
料理研究家 堀江泰子氏追悼対談

2014年、『婦人公論』の短期連載「百年愛―あなたともに生き続ける」と、昨年、出版した『100歳夫婦力!二人で始めるピンピン・キラリ』(中央公論新社)1月10日 新刊リリース!でもご登場頂いた料理研究家の草分け的存在堀江泰子氏が94歳で逝去されました。
今年3月3日、端午の節句の旅立ちです。

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婦人公論 2017年5月23日号(5月9日発売)
定価570円(本体価格528円)


泰子先生は、47年間出演したNHK総合テレビ『きょうの料理』、日本テレビ系列『キューピー3分クッキング』などで人気を博しました。

「手軽な食材で、手間を省いて、美味しい家庭料理を楽しく作る」というコンセプトが主婦層の心をつかみ、高度経済成長期の活力あるニッポンを食卓で支えました。誌面では娘、孫と三代にわたって料理研究家として活躍する愉快な大家族の食と長寿の秘訣を娘ひろ子先生と孫さわこ先生に語り合って頂いております。構成はわたくしが担当しました。




泰子先生のお料理だけを食べて、夫君の正夫氏は101歳の今も「ピンピン キラリ」で、健康長寿の優等生です。互いに尊敬し合って、愛情いっぱいの素敵なご夫婦でした。


堀江家は毎晩6時30分には4世代が食卓を囲むことが決まりです。毎回30品目以上の食材が並び、大皿に煮物、和え物、炒め物、焼き物…。年齢差は100歳ですが、みんなで同じものを食べることが一番の健康の秘訣です。

夫君の堀江正夫氏は元陸軍大尉として第2次大戦でもっとも悲惨な戦場といわれた東部ニューギニア戦線を生き抜かれ、戦後は陸上自衛隊陸将、参議院議員を務められました。現在は東部ニューギニア戦友・遺族会会長として、戦後、今に至るまでパプアニューギニアで戦死者の慰霊と遺骨収集に尽力されています。

おやさしく温かい正夫先生のお姿を思い、明朗闊達で美しく気品ある泰子先生のお声が今もこだまします。

泰子先生は最後まで皆様の愛情に支えられ、幸せに旅立たれたとのこと。
「やりたいことをやって生きてきたので、思い残すことはありません」
と笑顔でおっしゃったお言葉が脳裏をよぎります。

在りし日のお姿を偲び、泰子先生のご冥福をお祈り申し上げます。
posted by noriko-motooka at 00:00| コラム